ジャボチカバの欠点について

秋晴れの一日でした。秋整枝とみかんの出荷を平行して行っています。
今日の農業新聞を読んでいて少し気になった記事がありました。それは、サイエンスコーナーに載っていた<ジベ不足で葉が黄化>というトピックスです。ジベレリン水溶液をアルストロメリアやスイセンなどの切花に吸収させると葉の黄化を防ぐことができたり、エチレンの合成を抑えることで花持ちをよくしたりする効果があるという説明です。ウィキペディアでは<ある種の植物ホルモンの総称である。生長軸の方向への細胞伸長を促進させたり、種子の発芽促進や休眠打破の促進、老化の抑制に関わっている。>
という、生産者にとっては多様な用途に使えそうな興味深い物質です。

今では種無しブドウを作る過程ではジベレリン処理が行われていますが、ジャボチカバでも<種無しジャボチカバ>が作れないものかなぁ、とずっと考えていました。実際にジャボチカバを食べたことのある日本人のお客様からは「ジャボチカバは甘くて美味しいけれど大きい種が欠点だねぇ。」と判を押され、種の大きさと肉離れの悪さが評価の上がらない原因になっています。ブドウの場合は房ごとジベレリン水溶液につける作業によって種を作らずに実だけを肥大させる技術が確立していますが、ジャボチカバの場合は花期がいつ来るか予測できず、1本の樹で下の写真のように花の段階、幼果の段階、完熟果の段階があり、ジベ処理時期を特定できないことがネックです。ジャボチカバを苗から育てて家庭で収穫を楽しまれる方には種も目に入らないぐらい可愛く、美味しく感じられることをただただ祈っていますが、ジャボチカバでもジベ処理使用許可が下りて種無し品種にむけて改良が進めばジャボチカバファン層はもっと広がると思うのです。

写真は2003年の3月に撮影したジャボチカバ

(AYA)
by mgarden2 | 2007-10-24 21:11 | Cafe Jaboticaba | Comments(0)
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