ナンカ とは

今日はフルーツのお菓子の話です。近所に住んでいらっしゃる親戚の娘さんが先日タイへ旅行へ行き、今日タイ産フルーツのお菓子をお土産にもって来て下さいました。

写真はその土産です。東南アジアを旅行をされたことがある方にはこれが何か、想像がつくかもしれません。一見ポテトチップのようなこのチップは、パラミツという熱帯果樹をスライスして素揚げしたものでした。外装にはパラミツの挿絵と説明のついたラベルが貼られていました。

去年の冬に当ハウスでパラミツに雄花が着いた記事をブログで書きましたが、ジャックフルーツチップスはバナナチップスとパイナップルチップスの味を足して割ったような味で、甘みとフルーティな酸味、クリスピーな食感で美味しいです。
我家のパラミツも実がなったら生食以外にフルーツチップスにしてみようと思いました。
実生で結実まで8年とも3年とも言われています。

イタリアの旅行家マーリニョウリ(1290-1357)は、その旅行記に
”インドには驚くべき木がある。これはchake-barukeといって、木はカシぐらいの大きさであるが、果実は枝にではなく幹から実り、大きさは大きめの小羊、または3歳の小児くらいもある。マツカサ(松毬)に似た硬い殻があるので、手斧で割らなければならない。中にある果肉はその香りハチミツに似て、味はイタリアで最上品のメロンに匹敵する。クリの実に似た500個ほどの種子があり、焼いて食べるとその味は素晴らしい”と叙述されています。(図説熱帯果樹より引用)


それで、ここからが今日のタイトルの説明なのですが、パラミツはクワ科(Moraceae)の幹生果で、英名はジャックフルーツ(jackfruit tree)と言いますが、インドネシアなど東南アジア一帯ではナンカ(nangka)と呼ばれているそうです。名前の由来はわかっていません。同じく図説熱帯の果樹によれば、多くはほとんど放任で栽培され、現金収入を得る為の貧民向け果樹のイメージがあるそうですが、ローマの博物学者プリニによると、パラミツはインドでは賢人の常食であったと記されているそうです。

見方次第で食べ物のイメージもガラリと変わるものなんですね。
もっともインドには貧民の賢人も沢山いらっしゃるということも考えられますが。


パラミツに関する参考サイト
Wikipedia

ねこがためさんの熱帯果樹写真館
(AYA)
by mgarden2 | 2007-09-12 22:02 | 果樹(その他) | Comments(0)
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