フェンネルの黄色い花。
花にも薄っすらとあの香りがあります。
農園のビニールハウスの前、イノシシ防御柵「夢の扉」の向こうに咲くフェンネル。
フェンネルと茴香が同じものだと知ったのはほんの数年前のこと。
魯迅の小説をもとに勝手にイメージした北京の街には居酒屋が立ち並び、異国の地で杯を傾ける自分に酔う私・・・。
いざくり出してみればいやでも目に付く銃を構えた解放軍の兵士たち、居酒屋など全く見当たらない天安門事件後の北京の街。
居酒屋がないので、留学生寮の食堂や、大学の裏門を出たところにあった地元の人たちが行く小さな餐庁でよく飲んでいました。
20代の思い出です。
ある日習った「孔乙己」。
不多不多!多乎哉?不多也。
孔乙己が子供たちに茴香豆をねだられて口にする言葉。
なぜかその日以来20数年間私の頭にこびりつき離れようとしない言葉たち。
いつか魯迅の故郷で茴香豆をつまみに紹興酒を飲んでみたいと思いながら、その思いはなかなか叶わずにいます。(代表)