桃の話

昨日はここ数年来お付き合いのある横浜市の上乃園さんから新水が届きました。(いつも美味しい梨をありがとうございます!)さらに、ご近所の農家さんから旬のブドウのおすそ分けをいただき、畑のブルーベリーもたわわに実り、フルーツ三昧の西川家です。

今日は最近少し気になっているニュースがあり、この場をお借りして書きたいと思います。福島では特産の桃が最盛期を迎えているにもかかわらず、市場価格が例年を下回っているという報道を耳にしました。原因は、放射能汚染の風評被害によって消費者の買い控えによるとの事です。

我が家では、先日、福島市で桃を生産している知人の農家より旬の美味しい桃が届きました。翌朝、父がお礼の電話を掛けると、その方の奥さんが電話口に出て、主人はもう畑に桃の収穫に出てしまって留守だという。風評被害でさぞかしご苦労をされているのだろうと、励ましの言葉でも、、。と父も思っていたようでしたが、当人にとっては桃の処へ行っているのが一番安心するのでしょうか。一年かけて育てた桃を少しでも多くの消費者の方へ届けるために頑張っていらっしゃる様子が目に浮かびました。

そして、ふと、思いました。デパートやスーパー、八百屋やフルーツ店の店頭に並んだ桃を見たお客さんの中で桃がそこに辿り着くまでの苦労や物語を想像できる方が一体どれだけいるのだろう・・・?まさか川の上流から暢気に流れて運ばれて来たとは思わないにしても、目の前の美しい桃に「美味しそう!でも安全なのかしら・・・?」と、自分の不確かな価値観の基準一杯で頭の中を埋めてしまうのではないでしょうか。

あの大震災から5ヶ月が経ちました。このブログを読んでいる方の中には色々な形で東北の応援を続けていらっしゃる人もいると思いますが、農家の嫁としては、福島産の農産物を美味しくいただくことで復興に少しでも協力したいと思っています。勿論、国の基準値に合格した物、という事になりますが。

(AYA)
by mgarden2 | 2011-08-19 23:13 | 農家の暮らし | Comments(0)
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