雨の一日、友だちのクレセントさんと、静岡市役所にある市民ギャラリーで開かれている第10回「ボタニカルアート静岡葵」作品展を見学に行きました。永野先生とその門下生27名の作品、数にして90以上、ずらりと壁に掛けられたそのひとつひとつの作品は正直地味ですが、しかし観る者の心をとらえて離さない迫力があります。小学校に入学したときに買ってもらった図鑑、5冊セットで動物や植物、昆虫、鳥、魚とありました。ボロボロになりながら今も手元にあるのがまたすごいのですが、それらの中身は皆手書きの絵。本物を正確に写し取った絵なのです。今日初めて知ったのですが、図鑑と違ってボタニカルアートは実寸大で描くという決まりがあるそうです。そのためでしょうか、草花は多く描かれていましたが樹木を描いた作品はほんの少しでした。その数少ない樹木を描いた作品のひとつが永野先生の“ジャボチカバ”。実物に限りなく近い描写ですが、実物や写真を見るのとは全く違う美の世界がそこにあることに感動します。
画像は作品展の全体の雰囲気です。4日まで開かれていますので、お時間のある方は是非お出かけ下さい。
ボタニカルアートに感動したあとは、妻とクレセントさんと私、市内鷹匠にあるフランス料理のお店「ピサンリ」でランチを。
外見はどちらかというと地味ですか(?)。ナイフとフォークで食事をするのは何年振りかも忘れてしまうほど洋食店には入らない私です。私は真鯛、女性二人は鶏肉の料理を注文しましたが、フランス料理だからでしょうか、料理の名前がやたらと長くて、中国語なら5文字くらいで表現できそうなところを20文字くらいの長さで書いてあるので正確な料理名を忘れました。他人のせいにしてはいけませんね。ただ単に私の記憶力が悪いだけでした。
食後のデザートも芸術的で、まさに食べてしまうのがもったいない皿に描かれた芸術。
オーナーシェフの有馬さんと会うのは2年ぶりでしょうか。ここで秘蔵の写真を。
2005年3月15日に清水市(現静岡市清水区)で開かれた農業関係の催しでの1枚。この日、日本で初めてジャボチカバのバトンが公開されました。考案し作って下さったのが現在ピサンリを経営する有馬シェフ。私の無理なお願いを快く引き受けてくれ(でもだいぶ悩んで頭をひねってくれたそうですが)、こんなにすばらしいジャボチカバのお菓子を世に送り出してくれたことに感謝します。
ここには書ききれない多くの方の力を借りて、西川農園とCafe Jaboticabaは成長してきました。今日は芸術と食を堪能した一日でしたが、また多くの人との繋がりを感じた一日でもありました。これから先社会に少しでも貢献するよう努めることが、小さいかもしれませんが恩返しにつながるのではないかと、そんなふうに思っています。(代表)